第163章

グリスナはもう彼女の服装にあれこれ口を出すこともなく、むしろ困ったように眉を寄せた。

「ええ……もう招待状を受け取ってしまったから、行かないわけにもいかないのよね」

公爵領に来る予定があるなら、そもそも返事などしなかったのに――と、言外に滲む。

もっとも、顔を出して挨拶だけ済ませたらすぐ戻るつもりだ。アリシアの先生が、あんなに凄くて便利な転移陣を作ってくれたおかげで、行ったり来たりが容易になったのも大きい。

グリスナが「あなたも一緒に」と言い出す前に、アリシアはくるりと向きを変え、公爵のそばへ歩み寄って手紙を差し出した。

「エイモスから。軍団の手紙だわ」

公爵は受け取り、封を切る...

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